ノブりんの気になる「にゅ~す」nobuo06t’s blog

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野口五郎さん弔辞、西城秀樹さんに「僕と君とは、心の大きさ違うよね」

歌手の野口五郎さんが、歌手の西城秀樹さんの葬儀・告別式で遺影に語りかけた弔辞です。

 


「いろんなことを思い出して泣いてばかりいる」

 

秀樹、君が突然、去ってしまったことを知ってから何日がたっただろうか。
皆さんに「気持ちの整理がつくまでに少し時間をください」とお願いしたのだけど、どうやってこの現実を受け止めてよいのか。

 

いまだ君の言葉を、いろんなことを思い出して泣いてばかりいる。
秀樹との46年間は簡単に語りきれるものではありません。
こんなふうに君への弔辞を読むなんて考えてもいなかった。

 

僕にとって、君は本当に特別な存在だった。
あるときは兄のようで、あるときは弟のようで、親友でもありライバルでもあって。
いつも怒るのは僕で、君は怒ることもなく全部受け止めてくれた…。
今思うと、僕と君とは、心の大きさが違うよね。つくづくそう思うよ。
いつも僕のいうことを大事に、大事に、聞いてくれた。なんでそんなに信用してくれていたのか?

 


「僕だけに合図送ってくれた」

訃報を聞いて、君の家に向かう途中で、僕は突然、思い出して、妻に言ったんだ。

 

秀樹の歌で「ブーメランストリート」って曲があって。
ブーメランだからあなたが「きっと戻ってくる」って歌詞だけなんだけど、アンサーソングとして戻ってこなかった人を「ブーメランストレート」って。
どうって(秀樹に)言ったら、「それ、いいね」って、秀樹が大笑いして。
そうしたら彼、本当に「ブーメランストレート」っていう曲、出してしまったんだよね。

君の家に着き、君に手を合わせ、奥さんの美紀さんと話し始めたら、秀樹の曲をかけ続けていたディスプレーから、突然「ブーメランストレート」が流れてきた。
数百曲もある君の曲の中で「五郎、来てくれたね」。
君が僕だけに分かる合図を送ってくれたのかなって、そう思ったよ。

 


「まるで当たり前のように ありがとう! と」

 

30年ほど前に、君は「チャリティーコンサートをするんだけど、その時の曲を作ってほしい」って突然、言い出したよね。
「秀樹、僕は人の曲は作らないって知っているだろ?」「うん、だから作って」
「秀樹、『だから作って』は、日本語、変だから」
「うん、最後にみんなで歌う曲、作ってほしいんだよ」
「秀樹、悪いけど無理だから。それ、できないから」
「分かっている。一応、締め切りはいついつだから」
「秀樹、それできないからね」って別れたのに、締め切り日ギリギリにパジャマ着て、譜面とデモ音源を君の家に届けた僕に、まるで僕が作ってくるのが当たり前のように玄関先で「ありがとね」って、君は笑顔で一言いってくれた。
完全に見透かされていたんだよね。

 

今年になってから、その曲がシングルカットされているのを知った。
僕はそれまで知らなかったんだよ、シングルカットされているのを。
君のマネジャーにお願いして、音源をもらって、マルチがないからCDから君の声だけ取り出して今年2月の僕のコンサートでデュエットしたんだ。
なぜ今年だったんだろう。不思議でならないよ。
コンサートを見に来てくださった君のファンの方も喜んでくださった!って、奥さんから聞いたよ。